2010年8月9日月曜日

AR三兄弟賞受賞

タイトル通り、ARコンペでAR三兄弟賞受賞しました。twitterに書くと流れるので、ブログにも書こうと思い、投稿しました。AR三兄弟賞というのは、僕のARのアイデアをAR三兄弟さんが実現してくれる!!という副賞つきの賞です。
詳しくは、こちらを参照してください。

2010年7月28日水曜日

デザインコンセプト特別講義 ナツメトモミチ 7月7日

今日の大学院特別講義は、ナツメトモミチさんです。インテリアデザインをしています。 http://bit.ly/bc4uTA カタカナのナツメトモミチが会社名である。インテリアのデザインを中心としているが、暮らしと空間にかかわる様々なことをデザインするオフィス。 夏目知道さん。愛知県立芸術大学を出て、近藤康夫デザイン事務所勤務、11年前からナツメトモミチ設立。こういうアイデアが出れば、コストや耐久性などの諸条件をクリアすることができる。そういうアイデアを出すことが目標。 コスト、時間、耐久性、地域、場所、建築法規、目的、テイストなどの諸条件をクリアするアイデア 諸条件を活かすデザインができたら、すばらしいだろうな。条件は制約なのだけど、制約を逆手に取りたい。
  • TIME&STYLE HOME
インテリアショプ、倉庫空間、スロープの通路を造った。keyword「スロープ」 目標: 広い空間を生かして、インテリアをゆったり見せたい。中二階を一部作って、いろいろな角度から店内を見せたい。駅から遠い立地をカバーするような魅力的なお店にしたい。階段だとよそ見しながらだと躓く可能性もあるが、スロープだとリニアなため躓く可能性も無い。つくってみてスロープでよかったと感じたことは、ベビーカーを押す夫婦や子どもがスロープで遊んでくれる様子を見たとき。
  • room 美容院
keyword「黄色いテントの美容室」 目標: だれにでも好かれるお店 子どもつれのお母さんに来てもらいやすいお店 かわいい。黄色いテントはナイロンのメッシュ。メッシュなので囲われていても、半分見えている。
  • NAGAMOTO 美容室
keyword「たて格子・よこ格子」 目標: 年配の男性顧客にも引き続き来てもらいたい。年配女性・若い男性などあたらしい客層を確保したい。 美容室風ではなく、和食屋さんのような美容室をつくりたいと思った。 たて格子とよこ格子が動いている様子が外から見える。たて格子とよこ格子がスライドして重なると正方形に見える。
  • Jean Paul GAULTIER
keyword「白い漆喰の壁」 目標: 顧客がしっかりついているブランド 顧客以外のお客様にも入りやすいお店にしたい。ブランドイメージを保ちながら新しいお店作りをしたい。 白はブランドからの要望。 あえて隠すことで、覗かせる欲望を喚起する。スリットのような窓を覗くと、そのブランドの洋服が見えるようになっている。 ブランドとしてのイメージを保持しつつ、新規顧客を獲得するためのスリット。非常におもしろい。どこから発想を得たのだろう?
  • lammfromm the concept store
keyword「ツル☆ピカ プリン」 目標: アートに興味をもつ足掛かりとなるようなお店になりたい。 クライアントへのプレゼンはどうしているのか? ということと アイデアはどこから得ることが多いのかということを伺いたい。 先ほど出てきた床屋さんのお向かいさんがクライアントのプロジェクト。焼き肉屋を和食屋に変えようと思っている、と床屋を和食屋風にしたところ話が舞い込んだ。
  • 重味
keyword「ごはんのような白い玉石」目標: ファミリーに地元でゆっくりとお食事に来てもらいたい。 あと、プロダクトと違ってプロトタイプを考えることができないということも伺いたい。図面でインタラクションが想像できるのか? 図面とディテールはどっちを先に思いつくのだろうか?
  • BAR NAKAGAWA
keyword「雪のかまくら」 目標: 北欧の住宅のような落ち着いてくつろげるお店にしたい。地元の大人のお客様へおいしいお酒と空間をサービスしたい。 お店のオーナーも夏目さんも北欧に行ったことがない。だけども、かまくらが北欧に近いのではないか。 結構、クライアントの要望を夏目さんなりの解決策で提案するというカタチが多い気がする。 お店のバーテンダーとお客様が同じくらいの目線を保てるように工夫した。また、天井が低いので、そうすることで天井の低さもカバーできる。
  • OKWeb
keyword「Do it ourselves!」 目標: ITベンチャーの企業精神を貫くためのオフィスづくり。 どうやったら安いパーティションをつくれるかという観点で、お茶のペットボトルを利用してパーティションをつくれないかと考えた。 それぞれが好きな観葉植物をペットボトルに入れて飼育。
  • laune galerie
keyword「可変するステージ」 目標: ヨーロッパ・アジア・日本あらゆる家具を日本人のオリジナルセンスで積極的にコーディネートする楽しさを提案するショールーム チェスの駒を動かすようにステージを動かす空間です。 完成品を見せられるよりも、プロセスが知りたい。夏目さんは混沌とした条件をどのように整理し、解決策を見つけ出すのか。
  • Ape Reine TOKYO
keyword「大人の隠れ家」 夏目さんに限らず、インテリアデザインは世界観をつくってから、ディテールを配置するということなのだろうか。
  • Kai House
keyword「木箱」 目標: カミソリで有名な貝印株式会社が運営するキッチンウェアショップです。自社製品のみでなく世界中から良質なキッチンウェアを集めました。大切なものを展示販売ためのショップ。 無意識のうちにしてしまう動作を核とした配置が多い気がする。 今日は疑問がわきすぎる。僕と思考プロセスがかなり違うのだろうな。
  • JILL STUART
keyword「宝石箱」 目標: アパレルブランドJILL STUARTのCOSMETIC SHOPです。クリスタルをあしらった商品ボトルをかわいらしく販売する店頭デザイン。漆器を一つおいただけでもJILL STUARTの世界観を体感できるお店にしたい。
  • seiyu
keyword「ハート降るオフィス」 ガラスにハートを蓄積させることで、下の方は透過度を低く、上の方はハートがつもっていないので、全体が見えるようになっている。
caroroca toosu keyword「オーガニックプランツシルエット」 かわいらしいお店だ。子どもが楽しく遊んでいそう。勝手にイメージがわいてくる。
  • Microsoft大阪オフィス
keyword「木漏れ日+バードウォッチング」 目標: シャープでクールなマイクロソフトのオフィスデザインのイメージを...擬似的に自然を感じるオフィスに 空間を仕切ったり、仕切らなかったりということがインテリアデザインにおいてかなり大きな役目をもつことが想像できる。 木漏れ日の中に鳥のシルエットを配置した。遊び心を入れられるって素敵。
  • JILLSTUART 香港
keyword「宝石箱+アートフレーム」
  • PROUD ASAGAYA
keyword「ルーバーフレーム」 目標: 駅前の繁華街にふさわしい商業的で高感度なデザイン マンションとしての落ち着いたデザイン 2つの感覚を伏せもつマンションエントランスデザイン
  • samsul
keyword「メッセージシート」目標: samsulは皆様のご縁で成長してきました。これからもご縁を大切にしていきたい。皆様と社員の交流を視覚化して更なる成長を体感できるようにしたい。 クライアントと話をするうちに、先ほど話したようなデータシートの内容も出てくる。その中でこうしたらいいんじゃないか、こういう提案はどうか、などキーワードがうっすら浮かんでくることが多い。内装を設計しているとキーワードが浮かんでくると、クライアントと意思疎通もできる。
Q. 全体とディテールはどっちを先に考えるのか。
A. 機能的な側面から全体を考え、葉っぱが蓄積していくなどのディテールは最後の最後に考える。
以上で、夏目知道さんによる大学院特別講義は終了です。ありがとうございました!! http://bit.ly/bc4uTA

デザインコンセプト特別講義 小池禎 7月14日

今日のデザインコンセプト特別講義は、オムロンヘルスケア デザイン部長の小池さんに講演していただきます。よろしくお願いします。 健康や医療という領域が今注目されてきている。Philipsも家電からヘルスケアに移行してきている。 まずは会社説明から。健康機器関連の売り上げは、オムロンの12%くらいしか占めないのか。意外だ。 自動車を売っているような国には、オムロンヘルスケアは必ずと言っていいほど進出している。 事業コンセプト「ホームメディカルケア」: 体温計、血圧計、体重計、心電図測定器などを売っている。 オムロンは、医者や薬剤師、ナースなどのインフルエンサーに対してオムロンの製品価値を認識させ、そこから一般消費者に売るというマーケティングを実行している。 健康・医療に関する分野は、権威によるお墨付きが安心感などに寄与する分野だと思うので、そのマーケティングの方法はおもしろいな。 オムロンの強みは、測定デバイスを売っているので、健康に関するデータが手に入りやすい。そのデータをつかって、ネットワークを通し、健康に関するサービス事業に乗り出そうと考えている。 小池さん自身の話。車メーカーにつとめていて、最初の10年間はすごく楽しかった。しかし、90年代後半から車という存在に対して少しずつ疑問を抱くようになってきた。車って必要なの? そういう思いがあり、オムロンに移った。 最もよく人を幸福にする人が最もよく幸福になる 立石一真(オムロン創設者) オムロンは、おもしろい会社だ。オムロンフィールドエンジニアリングという会社も、サービスデザインの体系化に取り組んでいたり、かなり先進的な会社だと思う。 オムロンすごい。エスノグラフィカルアプローチやインクルージブデザインを実施している。オムロンに行きたい!! おもしろそう!! iFデザイン賞の金賞を受賞した体温計の話。柴田文江(@Fnote)さんがデザインした。iFデザイン賞は、アカデミー賞に近い華やかな賞らしい。 企業の中でデザインに対する理解を得るために、小池さんはがんばっていらっしゃるようだ。 柴田文江さんの体温計の話。 プロのデザイナーの実力を垣間見た。あのくらいのプレゼンテーションをできるようになりたい。もはや論理など敵ではない。感性がすべて。 セレクトショップにおかれるデザインではなくて、コンビニなど日常的に接する場所で手に入るデザインがすばらしくないといけない。 企業におけるデザインの実情を目の当たりにしている。難しい。新しい提案は前例がないため企画として通りにくい。ブラックスワンに通じる問題だ。 もうちょっとイノベーションのジレンマなどの、技術改善が破壊的なイノベーションを生まないということについて、技術者や経営者を説得できるくらいのプレゼンができるようになりたい。 ドキュメントよりも動画。動きで表現する方がわかりやすくなる。

デザインコンセプト特別講義 篠原稔和 7月21日

ソシオメディア篠原さんによる大学院特別講義。 先生とソシオメディアの篠原さんは一緒にNPOをやっているのか。 今日は、篠原さんの誕生日!! Happy Birthday!! NPOってHCD-Netのことだったのか。まずは篠原さんの自己紹介。オフィス家具の会社に勤めていた。オフィス家具の会社の次は、オブジェクト指向に関する仕事をしていた。その後、1993年にMosaicと出会った。 篠原さんとウェブの出会い。今で言うとiPhoneアプリをつくっている人の熱に近いものがあるかもしれない。 Appleのウェブサイトをつくる業者を募集するコンペがあった。これはジョブズのいない時代の話。Appleのウェブサイトをローカライズするために、フリーランスが集まったのだけど、最終的にバラバラになった。 すぐにAppleのウェブサイトをつくるのではなく、ウェブサイトのルールをつくることから始まる。情報構造やナビゲーションなどのデザインガイドラインからのローカライズをしてから、ウェブサイトのローカライズ。キーワードは、ユーザビリティ、インタラクションデザイン、人間中心設計... 日本では、全然勉強できないことに気づいた。画面のデザインはどうしたらいいのかということも全くわからない時代。 @frkwyk まずは会って話してみたいね。そのときに言ってみるのがいいかも。 なぜ、このウェブサイトのデザインなのか? ということを説明できないと、運用の時点で問題が発生する。 単にウェブサイトをつくってくれればいいのだよ、という考え方をもっている人は意外と多い。本当は、どう運用するかのガイドラインも大事だったりするので、そこの啓蒙活動をいまはがんばっている。 http://jp.techcrunch.com/ も篠原さんが関わっている。 sociomediaはMITのEdward Barrett教授の言葉である。教授に許可を得て社名にしている。ソフトウェアにおけるUIの役割と傾向 プログラム技術の面からのデザイン-オブジェクト指向、デザインパターン- UIの面からのデザイン-UI設計・評価手法、UIデザインパターン- sociomediaのウェブサイトからUIデザインパターンを紹介。https://www.sociomedia.co.jp/category/uidesignpatterns デザインパターンは建築の世界で始まった概念。建築からソフトウェアへ。そして、ソフトウェアからデザインへと広まってきている。 こういう机の配置は--という名前にしよう。--はこういうときに使うものである。という風に、役割とデザインを名前をつけて、整理するというのが、デザインパターンなのかな? 書式プロンプトは、ユーザごとに入力書式にばらつきがあるものを統一させる。その結果、データベースにもエラーが少なくなるし、ユーザ側も混乱しないという両方のメリットがある。 デザインパターンは、ボトムアップのデザインだと感じるけど、全体はどうやって決まるんだろ? デザインパターンにも思想があり、似たものは一緒に紹介することで、全体として統一感がとれるようにしている。 知識のある人は、そこからデザインできるが、知識のない人は、形式知化されていないとすぐに理解するのが難しい。それを誰にでも参照できるようにしたのが、デザインパターンである。 最近のUIデザインの傾向: Webブラウザを中心としたUI, タッチパネルなど具体的に触れることができる端末のUI ブラウザ上のデザインは自由度が一気に増す。 今年のクリスマスには、Androidのタブレットが一気に出てくるはず。 これまでは、UIを規定する存在としてOSがあった。OSが規定した作法の中で、ネイティブアプリケーションのUIが存在。例. Apple Human Interface Guidllines AppleのUIのガイドラインとAndroidの自由度では、どちらが望ましいのだろう? 質疑で聞いてみよう。 Webサイトは自由度が大きいため、いいデザインと悪いデザインが混在している。AppleのiPhone, iPadにはガイドラインがある。ガイドラインのヒエラルキーがある。 Appleのガイドラインを読み込むことが、iPhone, iPadアプリを作成するための近道になる。 GoogleのAndroidでは、ガイドラインが存在しない。これではまずいと気づいて、一気にGoogleはガイドラインを作成しようとしている。しかし、Appleのガイドラインは長年積み重ねてきたもので、Googleが一気に逆転できるものではない。 Appleのガイドラインも完璧ではない。こうあるべしというルールが強固になっているので、ガイドラインによる思想がマネタイズを阻害していると考えられる。 よいものをつくるためには、デザインのコンセプトを明示したガイドラインをつくる必要がある。 パンくずリストの起源であるヘンゼルとグレーテルの話。実は、ヘンゼルとグレーテルはパンくずを使って家に帰れていない。お菓子の家にたどり着いた。 ウェブの場合は、後追いでユーザビリティのルールを蓄積している。 非常にトレードオフが多い分野だ。 ウェブのUIは混在の時代になってきている。 CUI→GUI→TUIと進化してきている。 ニールセンの話。物理的な操作とソフトウェアの中で定義される抽象的な対象の操作をどのようなUIの作法で統合していくか。 ニールセンのiPadの話。http://www.usability.gr.jp/alertbox/20100510_ipad.html Apple社の動画編集ソフト iMovieとFinal Cut Studio 動画編集という機能は同じだが、似ているようでかなり異なるUI ソフトウェアの世界観が違うから、UIが違う。iMovieは、撮った動画をつないで編集するソフト。Final Cut Studioは、様々な素材を時間軸を基準にして組み合わせることができる統合編集環境。 世界観からUIへの落とし込みには、どういった検討が必要なのだろうか? GUIは物理的に触れられないので、メタファーを用いてわかりやすくしようとしている。たぶん、メタファーと習熟、学習効率はトレードオフになりそうな気がする。 ソフトウェアにとって使いやすさとは? シンプルであることは重要。しかし、シンプルとはソフトウェアの世界観をシンプルに表現できているかというところが大事。 ソフトウェアのデザインにおける2つの方向性 1. 既に抽象化されたもののリノベーション 2. 新しい世界観の抽象化 航空管制のUIをどうしても考えてしまう。リノベーションと新しい世界観の抽象化ではどちらのほうがいいのだろうか? 航空管制でもデザインのガイドラインをつくれば、おもしろそう。 時間なので、いったん篠原さんによる講演は終わりです。ありがとうございました!!

2010年7月1日木曜日

デザインコンセプト特別講義 6月16日 小林茂

IAMASの小林茂さんによる大学院特別講義が始まります。ICCでの展示やGainerについての紹介。making things talkprototyping labo, arduinoMacには、Pocket wifiのWEPパスワードは使えないのか?やってみなきゃわかんない、という経験がフィジカルコンピューティングやGainer, Arduino, funnelにつながっている。Priusの起動は、キーをまわすことではなく、POWERボタンを押すこと。小林さんが最初に乗っていたのは、マイコンが搭載されていないような車だった。MINIXerox Alto ハードは古びているが、UIなどはいまとほとんど変わらない。Arduinoの流儀 プロトタイピング いじくりまわす パッチング サーキットベンディング キーボードハック今日のスライドは、あとでもらえるそうだ。ありがたい。昔の電気工作は、仕組みが単純だったので、分解しても中がわかった。いまのiPhoneは複雑になっているので、分解しても中身がわからなくなってきている。そういうことで、いじくりまわす、ということが大事になっているのではないかと思う。Mountain Guitarの紹介。コンセプトだけならきれいなカタチでおさまったと思うが、実際につくるとなるとかなりダーティな感じになる。最初のアイデアは単純だが、具体的につくることで、おもしろいものになっていく。アイデアスケッチには、ルールがある。輪郭にはサインペン、インタラクションの部分には赤などの色をつける。そうすることで、スケッチのレベルを平均化することができる。ビデオスケッチ スタイルフォームでカタチをつくり、アクティングアウトに近いカタチでビデオを撮る。音はあとでつける。技術的な裏付けも一応はとってある。見た目の美しさはムシして、スケッチをする。思いついたアイデアをスケッチしてみて、試すことが大事。ハードウェアスケッチ: プロダクトデザインの人からすると、見た目はありえないが、インタラクションの確認をするのが、目的なので、構わない。bill buxtonのdesign funnel(sketing user experiences P.138)アイデアを捨てることの重要性。明らかに失敗のプロジェクトでも、プロジェクトがすすでいるとなかなか捨てられずに、失敗する。プロトタイピングが注目される理由: Wicked problemを解くtinkeringの実践としてgiovanni sacchiというモデラーの話。自分でつくれる3Dプリンタ CueCake CNS($750)オープンソースがキーワード それがハードウェアまで浸透しようとしている。オープンソースハードとしてのFunnel IO. 小林さんがデザインしたものが中国人の手によって、ローカライズされている。クリエイティブコモンズプロトタイプの先にあるもの 大量生産ではなく、個人が電子機器をつくれるようになる。Gainer, Funnel, Arduinoなどによって個人がチューニングして、電子機器のデザインを行うことができるようになる。自分のほしいものは自分でつくる!!という考えが広まる。日経エレクトロニクスの1000号特集では、誰でもメーカーになりうるのではないかということが書いてあった。21世紀のプロダクトに必要なもの: embeddedからsemitran...21世紀は「人々とともにデザイン」Japanino(大人の科学マガジン vol.27)小林さんの講義で紹介していただいた、大人の科学マガジン Vol.27(8ビットマイコン) http://amzn.to/cNJaXhボードをPCにつなぐタイミングは重要らしい。IAMAS小林茂さんによる大学院特別講義は終わりました。僕は懇親会には出ずに、六本木のAXISで開かれる石井裕さんの講演に向かいます。

デザインコンセプト特別講義 6月23日 長藤寛和

長藤寛和さんによる講演。長藤寛和さん(@kanwa)プロジェクト単位で離れたり、組んだりということが多い。時間やスケジュール管理が大変だが、やりたいことをうまく調節できるのでメリットが多い。個として実力があることが前提。digital stageの平野さんと仕事をしている。UIは同じ方がいい。しかし、いろいろな制約があり、UIを変えている。UIデザインには画面遷移を考慮する必要がある。デザイナーはどこまで画面遷移を考慮すればいいのだろう。アンチエイリアスを注意して、仕上げる。専用のプレビューサイトを用意し、そこにクライアントに見せるデザインを入れる。話はおもしろいけど、すごく眠い。パッケージデザインの話。実際のパッケージをもってきてくださいました!!@lovesTKY InDesign CS5だったり、イラレでも画像をSVG形式で出力すれば、あとは、世にあるEPUBのオーサリングツールをつかうことで、それなりにできるんじゃないかと思います。実際につくったことがないので、すべて聞きかじりの情報なんですが。パッケージデザインは難しい。見栄えとコスト、使いやすさなどの要素が入ってくる。マーケティング要素も入ってくるのか...パッケージデザインは、飛び出す絵本みたいなギミックも必要になってくる場合もあるみたい。そういう部分は、プロのパッケージ屋さんにお願いをする。ケータイの待ち受けのデザイン。100種類デザインした。バナナの切り絵や鉛筆削りを50個つくれ、という大学時代の課題のおかげで、デザインの数を出す作業は苦手ではない。数字と時計の針を組み合わせることで、多様な表現が可能になる。時計でも100種類デザインを考えることができるんだなー。すごい。TypoclockというiPhoneアプリの例。刻時淡淡をiPhoneに移植した。iPhone向けにアラーム機能などを盛り込んだ。昨日発売になった。リンクです。http://bit.ly/ccU9DTiPhoneやAndroidの登場でいちデザイナーでも勝負できるビジネスが増えてきている。これは面白いと思うことをとりあえずやってみましょう。賛同者はきっといます。やらないよりはやったほうがいい。僕がお手本にするのに、最適な人だ!! 勝手にロールモデルに設定させてもらおう!!どんな仕事でも、始まりは紙とペンでアイデアスケッチ 千葉工大の中村先生に学生時代教わった。毎朝喫茶店によるようにして、そこで必ずアイデアスケッチをする。仕事場ではPCをいじる。アイデアスケッチをしたくなったら、夜でも喫茶店に行く。自作のアイデアスケッチ帳 アクリルボードを正面に張り、後ろには厚紙を張り、ドット模様の入った紙でアイデアスケッチをする。Illustratorをデザイン母艦にすることをお薦めする。アイデアスケッチから始まり、Illustratorを立ち上げる。UIもイラレで完結する。アートボードが複数もてるということで、だいぶ使い勝手がよくなった。複数のアートボードをまとめて管理。何でも自分でするんじゃなくて、協業するのがとても上手な人だ。自分の仕事の範囲はどのように定義されているのだろうか。その辺を懇親会で伺ってみたい。CIにもマニュアルがあるんだ!! おもしろい。iPhone4の話。retinaディスプレイ: 解像度が倍, PhotoShopでつくってるデザイナーはretinaディスプレイに対応させるのに2日を要した。イラレを最初から使っていたので、半日ですんだ。講師の方がiPhone4を予約したかとの問いに、誰も手を上げる人がいなかった。僕も含め、若者のくせに最先端の流れに疎かったら、講師の方には一生追いつけない気がする。イラレのシンボルという機能は、フッターのような感じらしい。アイデアスケッチは必ずスキャナーで取り込む。そうすることで、iPadでも見ることができる。一つの仕事のワークフローをiPadで見ることができる。Illustratorをデザイン母艦にする。このことだけは覚えてほしい。以上、長藤寛和さん(@kanwa)による講演でした。ありがとうございました!!

デザインコンセプト特別講義 6月30日 佐々木千穂

これからデザインコンセプト特別講義で、インフィールドデザインの佐々木さんによる講演です。佐々木さんは、イリノイ工科大学でHuman centered designを学ばれて、その後IDEOに就職し、現在に至るはずです。
  • 「共感」から発想するデザインコンセプト~望ましい経験をデザインする~ 佐々木千穂
サッカーで寝不足の方もいると思うが、寝ないで聞いてほしい。山崎先生とは、Good designの審査員で知り合った。元々は、グラフィックデザインをやっていた。今は、デザインコンセプトをつくりあげるということを仕事にしている。イリノイ工科大学は、千葉工大に似ている雰囲気がある。IDEOの東京支社で働いていた。深澤直人さんの元で働いていた。IDEO時代のことやインフィールドデザインのことについて話していく。私たちの身の回りには、多くのものやサービスがあふれています。ボタンがかなり多い電話機の例。赤坂サカスには、従来の受付嬢もいるが、携帯電話に訪問予定のメールを送ってくれる。受付番号を発行してくれ、受付番号を赤坂サカスにある機械に入力すると、入場ゲートを通過できるチケットが発券される。
モノづくりは「機能ありき」ではうまくいきません。提供すべき「経験」からデザインをしましょう!
人の経験からデザインをしていくということをサービスとして行っている。experience design? 経験のデザイン?誰の経験をデザインするの?「誰もが、つい守ってあげたり、面倒を見たくなる空想の生物」の外観を考えてください。5つの満たすべき条件が示される。それに基づいてつくられたデザインは、あんまり美しくない。条件に頼ったデザインはよくない。条件さえあえば絶対に大丈夫? スライドの背景には、結婚情報サイトの条件が載っている。頭で考えても「誰か」のための「望ましい経験」はデザインできないパット・ムーアの試み 85歳のおばあさん 3年間、アメリカ中を旅した経験を記録した本を出した。先ほど85歳と言ったが、実は26歳。特殊メイクを施し、85歳になりきった。脱・主要ユーザーのためのデザイン 見過ごされていた「自分ではない人」に注目し、共感することでデザインを生み出す。「傾向」ではなく「共感」が大事傾向というのは、データ スーパーでのアンケートデータ 品揃えのよさが一番にあがっていた。買い物帰りに電車に乗り、スーパーのビニール袋をS字のフックを使い、電車内に吊るしている様子。 共感のスライドで自分以外の人で共感を得るためには、オブザベーション(観察)なるほどな。共感するために、観察を用いるのか...観察(オブザベーション)で探すもの 極端なユーザを訪問座布団で覆われたパソコンの写真 子どもがいじらないように。病院の水道。バリウムを飲んだあとには、下剤を飲まないといけない。本来は調整できるつまみがあるのだが、あえてペットボトルでふたをしている。緑のセロファンをカーナビにつけた写真 車の運転手の困っていることがわかる。疑問 工夫をしていない場合は、モノを見ても問題点がわからないよね。あと、極端なユーザの知見をどのように還元するかも知りたい。モノを見れば、その人にとって何が大切かということがわかる。自宅に大量の透析機の段ボールがある人の例。透析の段ボールが多すぎる。やけどして歩けなくなることを恐れて、大量の靴をストックしている人の話。その人はウォーキングがものすごく大切な位置を占めていることがわかった。興味深い矛盾 矛盾点を見つけるのもおもしろい。「正しい」使い方をしない理由 夜はまぶしすぎるので、照明の電球を緩めることで暗くする。濡れた手では、触りたくないので、肘で操作している例。例えば、ほこりをかぶっている製品は、長い間使われていない。
オブザベーションで実施している3つのこと: 見る、試す、頼む
  • 見る
見ることの例: ビデオによる時の経過観察、社員が100人くらいいるのでインタビューは不可能、でもアンケートでは傾向しかわからない。カメラを設置し、動線のパターンから発券をする。絶対に人が行かないエリア、混雑するエリアというのがパターンとして見えてくる。見る: fly on the wall(壁にとまったハエ) 最初は、ハエが壁にとまっていると気になるが、次第に気にならなくなってくる。大阪でクッキングの観察を行った例。見る: シャドウイング 陰のように対象者についていく。
  • 試す
2つ目の試す 視点を理解するために人の経験を強調する方法を考える試す: ロールプレイング IDEOのときの話。病院のリデザイン。患者の経験を疑似体験する。試す: 行動サンプリング 商品やサービスが入り込む人々の日常にはどんなものがあるか可能性を発見する AEDの話。これもIDEOのときのプロジェクト。
  • 頼む
3つ目は頼む 人々の協力を求める頼む: インタビュー 極端な人々は、気がつかなかった重要な点に気づかせてくれる。アラフォーなどの多い人ではなく、今まで見過ごされていたコアな人たちに話を伺うようにしている。頼む: デモンストレーション テーブルクッキング 息子に料理をつくるのが好きなおばあさんの話。料理を作る際に椅子に腰掛けて、ジャガイモを剥く。頼む: 考えを声に出す 同期、懸念、認識、論理を明らかにする。頼む: 写真日記 観察者が入り込みづらい時間や空間での暮らしを知る。寝室など他人が入り込みにくい領域で使う。頼む: ドローイング 頭の中でものごとをどう捉えているかを描いてもらう頼む: ガイドツアー 実際の空間における考えや価値観を浮き彫りにする 大学のリデザインの話。昔の卒業生や守衛さん、学生などに大学を案内させることで大学のリデザインのヒントを探る。頼む: show&tell その人にとって特別な重要性をもつものを知る 三歩中に自分がどうかなってしまうことを心配している。頼む: ワイン&ダイン(whine&dine) 些細な話題を開放的な雰囲気の中から引き出す ワインはスペルを見ればわかるが、お酒のワインではない。繊細な話題を取り扱うときは、お酒などを投入することでしゃべりやすくする。

オブザベーションで、データを集めるのは誰でもできる!素材がよければ、それで終わりではなくて、その素材をいかに料理するかが大事。人の行為や記憶からの直接的発想 USBハブの例。誰でも知っているコンセントから発想を得て、USBハブに反映させる。同じ指すという行為を活かした。しかし、どんなものでも直接いかせる訳ではない。気づきから発想への「近道」は危険 データを発想に活かすためには、事実から洞察を導きだし、そのあとに望ましい経験を考え、発想につなげる。エクスペリエンスデザインの山。近道をするのでなく、山を登ってコンセプトを考える。
  • IDEO depaul health center
病院のリデザイン 以前つとめていたIDEOのプロジェクト 自分がかかわった訳ではないが、好きなプロジェクト。depaul health center: 患者、医者、その他医療スタッフのロイヤリティ向上を狙う。問題点がたくさんありすぎる。まずは、非常に長い待ち時間など手を付けやすい問題点から解決し、そのあとに病院の側で継続的に解決を行えるプロジェクトチームをつくった。病院に勤務しているが、意外と病院のことは知らない。そこで観察を行った。シャドウイングやフライオンザウォールなどを用いた。映像が流されている。たぶん、病院で経験する一連の動画に、患者が思う心のつぶやきを動画の上に文字でオーバーレイしている。動画で病院側にプレゼンしたが、ずっと白い画面が続いた。病院の人たちは動画が故障したのではないかとイライラしていたが、その白い画面は患者が一日中見ている天井の白色だった。そこで、病院の人たちは患者に共感を得ることができた。統合: デザイン原則を定めた。馴染みのあるものを基に。プロセスを明らかに。期待値をうまく管理する。レセプションデスクに人は常にいない。しかし、そこで待つ患者が多かった。これは期待値をうまく管理できていない例。発想〜視覚化 病院で「私についてこい」という人に誘導されるが、その人は誰なの?といった疑問に答えるために職名を記したユニフォームを着させるなどということを考えた。アイデアを考えたが、そこでユニフォームを全部つくってしまおうというのではなく、プロトタイプを用いて評価する。スケッチしただけのアイデアも、プロトタイプすることでうまくいかないことに気づくことも多い。ストレッチャーで押してくれる人がいるけど、その人がどんな人かわからないので不安ということがあったら、ストレッチャーにバックミラーをつけるということをプロトタイプした。お金のないプロジェクトなので、実際につくるところは、他のデザイン会社に任せた。患者の視線範囲が床に示された病室。これを見たスタッフは患者の視線の範囲を感じることができる。その後も、IDEOのスタッフを含めないで、自分たちでプロトタイピングをして、病院を改善していくプロセスが根付いた。聞いたことは、忘れてしまう 言ったことは、覚えている やったことは、理解ができる -老子老子の言葉は、エクスペリエンスデザインからプロトタイピングを行っている私たちの会社と一致している。
  • EPIC2010
佐々木さんからEPIC2010の案内。エスノグラフィーの国際会議がアジアで初めて開催されます。もし、ご興味があれば、よかったらご覧ください。http://www.epiconference.com/epic2010/以上で講演は終わりです。質疑応答に入ります。
Q.教育の分野で共感は応用が利きそうだが、実際に用いられているのか?
A.教育の現場での例をたくさん知っている訳ではないが、エクスペリエンスデザインの全部を実施することは難しい。子どもの目を通じて、理解するということと、大人の目を通じて子どもを理解するという例がある。
Q.エスノグラフィの費用対効果などを考えると、簡単な手法などを用いられることがあるのではないか?
A.最近の企業は理解がある。8~10人に対してリサーチする。会社のデザイン部門でもエクスペリエンスデザイン部などがある。
Q.認知過程のエスノグラフィはどうやってわかるのか?
A.認知過程はデータの解析に近い分野である。目の動きだけでモノをつくるには限界があるけど、人とモノの関係を分析するにはよい手法である。
Q.共感は人それぞれだと思うが、その感覚はどうやって養うか?
A.自分の価値観と照らし合わせて、人は共感している。自分が気がついたことを、分析する段階は一人ではやらない。自分が共感しやすい人には、ポジティブな意見を出すが、自分が共感しにくい人には、ネガティブな評価をしてしまう。評価をしてしまってはダメ。まずは自分が共感しやすい人から共感をする。そこからどんどん広げていく。僕の疑問: 観察とコンセプトメイクの割合はどんな感じでやっているのか? 極端なユーザの知見を活かす際の注意点は?
Q.ユーザが自分のことをなかなか話してくれない場合は?
A.しゃべってくれない場合は、周りにあるものを見ること。周りを見て、犬の写真があったりしたら、犬の話題を振ることでユーザに共感を得ることができる。
Q. 共感を養うために意識されていることは?
A. 常にデジカメを持ち歩いている。頭の中に興味のあるトピックをいくつかもつことで共感を養っている。以上で、インフィールドデザイン 佐々木千穂さんの講演は終わりです。ありがとうございました!! 懇親会終了。懇親会での佐々木さんを見ていて感じたのが、会話を繋げる能力がものすごく高い人なんだなということ。相手から話を引き出す能力がものすごい。